理事長あいさつ

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日本人工臓器学会理事長
妙中 義之

人工臓器のイノベーションのために

学会運営にあたっては、人工臟器の基礎研究から開発、製品化、先端的および広範な臨床応川への展開について、研究者と医師や臨床現場のスタッフが学会活動に共同参加できるように領域横断的に取り組みたいと考えている。また、国の政策、産業界、海外、他学会との連携などに貢献することも学会として大変重要な役割であり、この観点からも活動を支援していきたい。

医療のイノベーションが国の重要な成長戦略と位置付けられ、創薬、再生医療とともに人工器を含む医療機器の実用化を日指して国レベルで最近数年間に大きな環境の変化が出てきている。2010年の医療イノベーション会議の設立から始まって、2012年の医療イノベーション5か年戦略の策定、2014年に成立した健康・医療戦略推進法の下に健康・医療戦略推進本部か設立され、実用化を日指した医療機器開発が推進されている。2015年4月には日本医療研究開発機構(AMED)が設立され、これまで主として文部科学省、経済産業省、厚生労働省が個別に支援していた医療機器の実用化研究が、この機構の下に統合された。人工臟器の開発と実用化・製品化が、学会員の一つの重要な目標であるという観点からは、これまでややもすると技術シーズから始まることの多かった開発を、あえて医療現場の課題、すなわち臨床的なニーズを、工学研究者や企業などの技術によってとのように解決していくかというアプローチでコンソーシアムを組んでプロジェクトを推し進めていくことか重要である。これまで医学と工学の連携を研究所や大学で進めていたものを、医療と工業あるいは商業の連携として医工連携を捉えることで、試作品止まりではない製品として世の中に送り出すという、社会での実践を目指していくべきである。プロジェクトの推進にあたっては、徒に試作品を作り込んでいくのではなく、研究計画を立てる初期の段階で、市場調査や竸合技術との詳細な比較検討や公的保険から得られる収益などを考慮した事業化戦略、規制に対する具体的な対応策の決定、知財戦略、各種の業者との契約手法、資金調達、これらを総合したピジネスモデルの構築など、デューデリジェンスをしつかりとやって次の段階に進めることが極めて重要である。

医療機器の実用化を支援するAMEDの事業の一つの大きな柱である「オールジャパンでの医療機器開発」は、2016年度には約140億円の予算がついており、民間での活力に加えて国の支援も利用しやすい環境となっている。AMEDの開発支援5分野の1つに、明確に人工臓器・組織がリストアップされており、学会員の皆さんが活発に活動できる環境が整ってきている。

このような状況の下、学会員の皆さんが、国が募集する臨床現場でのニーズ調査や人工臟器の実用化研究などに積極的に貢献していただけるように、従来あった「新科学技術・未来プロジェクト委員会」と「政策検討委員会」を合併させて新しく作った「人工器イノベーション委員会」が支援をすることとしている。また、薬事法が改正されてできた医薬品医療機器等法(略称)に対応できるように、「レギュラトリーサイエンス委員会」も立ち上げることとした。学会員には積極的に医薬品医療機器総合機構(PMDA)の薬事戦略相談や、AMEDの医療機器開発支援ネットワークを有効に利用しつつ、できるだけ早く優れた人工臟器を世の中に出せるように、基礎研究から聞発、製品化、先端的および広範な臨床応用への展開に貢献してもらいたい。

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