50年後の人工臓器 アイデアコンテスト
採択結果
本年は審査の結果 優秀賞3名となりました。
優秀賞 | 大学生・専門学生以上 | 武藤 聖 |
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第4の血球!?血管内のお掃除はお任せあれ『清掃球』に。 血栓により生じるいくつかの問題(血栓性疾患、人工臓器の性能低下)を永続的に抑制するべく、血管および人工臓器の血液流路を自由に移動し血栓の除去まで行うマイクロデバイス『清掃球』を考案した。コンセプトは異常を直ちに発見し除去する仕組みを体内で完結させることである。赤血球、白血球、血小板と一緒に血管内で生命維持活動に携わるという意味から、第4の血球『清掃球』と名付けた。カプセル剤服用や注射針によって体内適用可能であり、ドリルやビームを用いて機械的あるいは熱的に血栓除去を実施することができる。清掃球と併せて血管内に留置する『発電血管』は血液の流れとしてのエネルギーの一部を取り出すことで、清掃球の駆動に必要な電源を供給する。一度体内に適用した後は、経皮的な方法も含めて外部からの電源供給を一切必要としない。低侵襲ながら血栓の発生をなくし、血管疾患の確実な予防と人工臓器の寿命の飛躍的な向上が期待できる。 |
優秀賞 | 社会人 | 山村 美華 |
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自己複製型マイクロナノロボット 現行型の人工心臓の欠点をすべて克服した全く新しい人工心臓の提案です。自己複製型マイクロナノロボット式人工心臓は、直径数ナノメータの自律型人工知能chatGPTを実装したナノロボットにより成型され、自己形成過程や自己修復過程で知的自立性を持ちます。マイクロナノロボット表面は患者さんのiPS細胞から抽出した血管内皮細胞でコーティングされ、抗血栓性能力が高められています。この画期的な人工心臓には、ワンショット手術、血栓塞栓性合併症のリスクがない、感染リスクがない、自己電力供給、自己修復能、血行動態監視のためのテレメトリーシステムなどの多数の利点があります。この人工心臓は、心臓移植が必要な重症心不全患者に使用されます。さらに、自己複製型マイクロナノロボットは2秒以内に埋め込むことができ、心機能が改善すると大腿静脈アプローチを介して回収できる画期的な人工心臓です。 |
優秀賞 | 中学生・高校生 | 張 契洙 |
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体内完全埋込式人工心臓(人体火力発電所・肝臓発電) この人工心臓は、臓器の様々な働きから発電しエネルギーを体内で還元する仕組みであり、体外バッテリー、ケーブル感染の問題を解決できる。 50年後には、戦争、宇宙進出、環境破壊、食糧不足による飢餓が起こり、芋・大豆を主食として人類が生き伸びる方法が必要となる。 芋の主成分はでんぷんで、肝臓に蓄えられたグルコースで発電する仕組みだ。肝臓の余分なグルコースにより発電するため体内脂肪が減り、生活習慣病による食事制限が減り心理的負担も減り、食品ロスの対策となる。 さらに大豆は主成分がタンパク質で、消化時アンモニアが腎臓・腸内で発生し、肝臓で尿素に変えられる。臓器から得られるアンモニア、尿素、水、CO2を利用し体内に「人体火力発電所」を作る。火力発電所と同じ仕組みで、アンモニアを燃やすことでCO2を温め、尿素と水の混合物でCO2を冷却出来る。CO2を使うことで水の10倍のエネルギーを得られる。 |
沢山のご応募ありがとうございました。
開催趣旨
2025年に大阪で「2025年日本国際博覧会(通称:関西万博)」が「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと開催される予定となっております。
日本人工臓器学会では,設立以来60年にわたる歴史の中で様々な人工臓器の実用化,人工臓器を用いた治療に関わる人材育成に努めてまいりました。
今後ますます重要性を増す人工臓器について,これから50年後の未来にはどのような人工臓器が実現しているでしょうか。
そこで,これまでの人工臓器の歴史を知る方々,臨床の現場で実際に治療に携わっている方々,あるいは将来の人工臓器に対する夢をお持ちの方々など,多くの方々から未来の人工臓器に関する斬新なアイデアを募集したいと考えております。意欲的なアイデアをお待ちしております。
募集テーマ
「50年後の人工臓器」
今では体内に植え込まれて何年間も動き続ける人工心臓も50年前はまだ開発が始められたばかりでした。新しい知識と技術がどんどん生みだされている現代から50年後の未来には,人体の機能を補う機器である人工臓器はどのような姿になっているでしょうか。
●いまの人工臓器はこんな姿になる!
●こんな人工臓器が使えるようになっている!
など,夢のあるアイデアを募集します。
応募資格
人工臓器に関心を持つ全国の方。性別,職業,国籍は問いません。
応募者の年齢により,
① 中学生・高校生
② 大学生・専門学生以上
にカテゴリーを分けさせていただきます。
審査基準および賞
アイデアの新規性,社会にもたらす効果などの総合的な観点から審査し、
最優秀賞 1名、優秀賞 3名には 副賞を進呈します。
応募方法
募集は締め切りました
募集要項で注意事項等を確認の上で,エントリーフォームから登録のうえ、登録完了メールに記載されている登録番号をアイデアのプレゼンテーションシートデータ(PDF形式)のタイトルにつけて学会事務局まで送信してください。
応募期日
2023年4月30日(日)
2023年5月31日(水)
プレゼンテーションシートデータ作成要領
用紙設定を縦A4用紙にしたシート(最大4枚)に以下の項目について配置し,考える人工臓器のコンセプトや特徴が伝わるように表現してください。レイアウトは自由です。
必要要素
① 作品タイトル,アイデア名称
② アイデアのコンセプト
③ アピールポイント
④ 全体図
⑤ 使用するシーンや使い方の説明
提出時注意事項
PDFデータ容量は10MB以下とする。
応募に際しての注意事項
応募作品は応募者自身のオリジナルであり,未発表のものに限ります。
審査において,応募者へ作品についての問い合わせをする場合があります。
作品制作および送付における費用はすべて応募者負担となります。
権利規定
日本人工臓器学会(以下、主催者)は応募作品を公表および掲載させていただく場合があります。その際,応募者情報を公開させていただく場合があります。
主催者は応募作品を関連イベント(関西万博)において紹介する場合があります。
受賞作品が決定した場合、当該受賞作品の日本および世界の全ての国の特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権(著作権法第27条および第28条所定の権利を含む)に関する全ての権利(以下、「知的財産権」という)は主催者に帰属するものとします。
「受賞者」は、受賞の決定を受けた時点で主催者に当該受賞作品に関する知的財産権を譲渡するものとし、主催者からの賞金は知的財産権の譲渡対価とします。また受賞者は主催者に対し、著作者人格権を行使しないものとします。
応募作品に関する知的財産権は、受賞作品を除き、応募者に帰属します。
募集要項に記載された事項以外について取り決める必要が生じた場合は、主催者の判断により決定します。応募者は、その内容に同意できない場合、応募を撤回できますが、主催者は応募に要した一切の費用は負担いたしません。
応募作品が、既発表のデザイン・アイデアと同一または酷似している場合、または第三者の知的財産権の侵害となる場合(応募後に侵害となった場合を含む)は受賞結果発表後であっても受賞を取り消す場合があります。
個人情報の取扱
個人情報は、応募作品の受付や問い合わせ、審査の結果通知、その他コンテストの業務で必要と思われる事項、および次回以降の案内をするために利用させていただきます。原則として、法令の規定に基づく場合を除き、ご本人の承諾なしに、それ以外の目的で個人情報を利用または第三者に提供することはいたしません。